2015年8月27日木曜日

そこには桜島があった

長渕剛の原点である鹿児島をようやく訪れることができました。


『いつかの少年』を聴きながら桜島を仰ぎ見るという、長らく夢に見た体験をすることもできました。


そしてなにより、この夏の旅では幕末の志士たちの足跡や生き様に触れたことが、思い出をより印象的にしてくれました。


開明的で賢い島津の殿様が始めた集成館事業から始まった幕末の激動、鹿児島が生んだ最大の英雄かもしれない西郷隆盛と大久保利通の活躍、そして西南戦争の悲劇…


それらの舞台が自転車で廻れてしまうくらいのこぢんまりとした範囲であったことに、なおさら感銘を受けました。


伝え聞く西郷と大久保の剛毅木訥で清貧な人柄は自分自身理想とするものであって、その生まれ故郷であり、西郷にとっては自刃した場所でもある鹿児島に行って彼らの足跡を辿れたことを本当に嬉しく思います。


長渕や西郷、大久保の人間臭くて情熱的なイメージが煙を吐き続け動き続ける桜島の景色とシンクロして、ああ、鹿児島の風土はこの景色に集約されるんだな、と。


滞在期間も短かったので、それほど多くの人と触れ合うことはできませんでしたが、それでも旅館や飲み屋で出会った人々はそれぞれ人懐こい温かみがあり、もう一回ここに来たいと思う場所がまた一つ増えた今年の夏でした。