2015年3月29日日曜日

みかん

久しぶりに商品を絡めた文章を書くことにします。

お客様からオレンジ色の小銭入れを作ってほしいというオーダーを頂いて、
オレンジ色の革を仕入れた時、
ふっとひらめいて補色を緑色にして「みかん」のような色合いにしたいと考えました。







大学進学で上京するまで、私は静岡のみかん畑に囲まれた地域に住んでいましたから、
この優しいオレンジ色(みかん色と呼びたい)と緑色の組み合わせは、
とても深い郷愁を誘う色合いなのです。

小さい頃は祖父母のみかん畑で何度も収穫を手伝ったことがありますし、
家の周りには本当にそこいら中に畑がありましたから、
収穫が終わると家にはいつも大量のみかんがありました。

あまりにも周りにありふれているものでしたから、
当時みかんはお金を出して買う果物という意識が無かったほどです。

今果物屋さん等で一袋が結構高い値段で売られているのを見ると、
子供の頃は10個20個を平気でまとめ食いして、
ありがたみを感謝していなかったな〜と思うことがあります。

剪定用のはさみで1つの1つ実を木の枝から切り落として、
出荷用のコンテナに積み込んだことや、
畑の草刈したり軽トラックの荷台に乗って山道をドライブしたことなど、
みかんにまつわるあれこれを、今でもとても懐かしく思い出すことができます。

思いがけず、自分にとっても記念になりそうな商品になりました。

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