2013年12月24日火曜日

下駄の楽しみ

下駄を履くときの特別な気持ちというのは普段は味わえない快感です。

「下駄を鳴らす」ということばがありますが、履物で音を楽めるなんて風流なことですよね。

意外かもしれませんが、小雨くらいの日は下駄履きの方が靴履きより快適なことがあります。もちろんゴム長靴とか防水仕様の靴を除けばという程度の話ですが。

なぜかというと、まずは下駄は底と地面からの距離が靴より高いので水貯まりに入っても直接足が濡れることがありません。

また、下駄の歯は靴よりも地面との接地面が少ないので、いわゆる跳ねっ返りで後足が濡れることが靴よりも少ないのです。まあ多少濡れたとしてもさっと足と下駄を拭けば、後に嫌な匂いも残りません。

靴は草履・雪駄・下駄といった日本の履物よりも気密性が高いので水分やら匂いのもとが履物に残りやすくなってしまうことは否めません。「蒸れない」「湿気を残さない」ということは日本というか東アジアの伝統的な生活様式において非常に重視されてきたことですが、履物においても同じです。

無論「運動する」「長時間を踏破する」といった用途では靴の方が優れていることは否めませんが(地下足袋の運動性能の高さは別として)、例えば晴天時の街歩き等の用途では、音を楽しむという要素も加えて下駄履きも選択の中にあっても面白いのではないかと思います。

あとはまあ、下駄をどんな服に合わせるかいう問題もありますが、色々な着こなしで履いてみて自然と似合う格好を見つけられたらいいでしょうね。

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