2014年4月30日水曜日

人種差別

各所で報道されているとおり、NBAロサンゼルスクリッパーズのオーナーが悪質な人種差別発言によりリーグから永久追放されました。

報道からたった数日で事件を調べ上げ
て永久追放を決断したアダム・シルバーコミッショナーの手腕に賞賛が集まっていますが、誰もが一刻も早く決断を欲しているところに、これだけ迅速に納得感のある決断をできるのはさすがだと思います。

どうも最近は人種差別に絡んだ報道が多いですが、これには情報伝達手段が多様化して、これまで隠れていた差別的言説が顕在化した部分と、顕在化した言説に感化されて、人々の心に人種差別の気持ちが芽生えてきた部分があるのではないかと思います。

今回のNBAオーナーについては、80歳という年齢から考えても前者かと思いますが(会話を録音してリークするというのは随分古典的とも言えましょうが…)、yahooのコメント欄にみる、あまりにもあらわな人種差別発言のオンパレードやサッカー場でバナナを投げ込む行動の根源は後者にあたるでしょう。

編集や査読を経ないあらわな意見というのは諸刃の剣で、圧力のない自由な意見ができる一方で、道徳や倫理観といったフィルターも簡単に通り抜けてしまいます。

自由で猥雑なところにこそ、人間らしさの一面がありそれが魅力的なことは確かなのですが、どうしても越えてはいけない一線があることは事実です。

その一線の重みを自覚し教えるのも歴史や教育や躾の大事な役割の一つでしょう。

世界的にちょっと信じられないくらい人種差別、民族差別が軽くなっているのが、たまらなく悲しいのです。


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